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レストラン×農家×コンポスト!東京オーブン赤坂と冨澤ファームが援農から育んだ、地域資源の循環のカタチ

レストラン×農家×コンポスト!東京オーブン赤坂と冨澤ファームが援農から育んだ、地域資源の循環のカタチ

眞弓英和
眞弓英和

冨澤ファームは地域資源を有効活用して、堆肥にして畑に還す循環型の農業をされている北野の農家さんです。地域資源の活用の仕方はいろいろあって、例えばこんな感じて…

  • ICU(国際基督教大学)の落ち葉を集めたり
  • 東京農工大学の馬術部の馬糞いただいたり
  • 酒蔵の米ぬかをいただいたり
  • 飲食店の生ごみいただいたり

またLFCコンポストと呼ばれるバック型のコンポストを活用したLFCファーマーでもあり、東京の赤坂にあるビストロ、「東京オーブン赤坂」を拠点に毎月、コンポストの回収会も行われています。取り組みのきっかけや、はじまりは何だったのでしょうか。実はかれこれ8年も前から、赤坂のビストロ「東京オーブン赤坂」のメンバーは冨澤ファームで援農ボランティアを行っていて、その関係が続く中で、いまのカタチが生まれたといいます。

冨澤ファームでは毎月第4土曜日は畑のオープンキャンパスと呼ばれる援農ボランティアの会を開かれて、農的な機会に触れてみたい人を積極的に受け入れていますが、実は毎月第3土曜日にも、「東京オーブン赤坂」のメンバーのためのオープンキャンパスがあります。その会にお邪魔して「東京オーブン赤坂」を経営される株式会社テンプルボーイ代表の渡邉 真祐さんにお話をきいてみました。

渡邉さんはスタートから地球のために良いことをしたいという想いや、SDGsという言葉があったわけではありませんでしたが、食材の仕入れ先として東京の農家さんとのつながりを持ちたいと考えていた時に冨澤ファームと出会い、畑の手伝いに行きはじめました。

渡邉 真祐さん

冨澤ファームの援農ボランティアは午前9時から。仕事がレストランなので夜は遅く、その時間からの畑仕事はキツイそうですが、実際に来てみるととても楽しかったそう。それでアルバイトやスタッフを連れてきてみると、

「僕たち畑に行ってるんです。そこで取れたお野菜で料理作りました。」

と、お客さんとも援農の話をするになり、それを聞いたお客さんも、行ってみたいと一緒に通うようになりました。もう8年ぐらい前からの話で、コロナ前はバーべーキュー大会を開いて、お客さんが60人ほども集まったそうです。

そんな冨澤ファームとの関係が続く中で、渡邉さんも東京の農家さんの想いをちゃんと伝えていきたいと思うようになりました。そんな時に、たまたまお店(東京オーブン赤坂)にLFCコンポストの平社長が来られて、自分たちの取り組みをお話して、LFCコンポストとの関係も生まれました。

渡邉さんはずっと、レストランから出る生ごみを、たくさん捨てていることが心苦しく感じていたのだそう。それならLFCコンポストでその生ごみを堆肥にして、それを冨澤さんの畑に撒かせてもらえないか、つなげられるんじゃないかと考えられました。

いまではLFCコンポスト、冨澤ファーム、渡邊さんが経営されるテンプルボーイの三者で、月一回のLFCコンポストの回収会を東京オーブン赤坂で開催し、そこで回収したコンポストを毎月第3土曜日に、冨澤ファームに運んで畑に戻しています。

レストランで出た生ごみをLFCコンポストで堆肥へ
堆肥を畑に撒いて
他にも落葉を使ったコンポストの入れ替え作業も手伝って

そんな「冨澤ファーム」と「東京オーブン赤坂」が、3日(木)~6日(日)の赤坂サカス広場でファミリーイベントに出店されるそうです。

テーマは“サーキュラー”。サーキュラーとは“循環=くるくるとめぐる”こと。私たちが普段ゴミとして捨ててしまっているモノの多くはリサイクルやリユース(再利用)をしてくるくると循環させることで、新たなモノや資源に生まれ変わります。

出会いから関係が続いて生まれた、素敵なめぐり。そのめぐりは波及しながら、大きなめぐりを描いてくのかもしれません。

Writer

眞弓英和

個や団体、国や思想など、それぞれに想いや取り組みがあって。人だけじゃなくて生き物や、認識できない次元にも世界があって。そういう関係を大事にして重ねていきながら、大きな物語を描いていけたらいいな、幸せな方向へと向かえたらいいなと思っています。

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眞弓英和

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